弊社商品は大部分を手作業で製造しており、
商品が完成するまでの工程では薬品や工業用油、研磨剤などさまざまな副資材が付着します。
完成時には洗浄を行っておりますが、これらの副資材を完全に除去することは困難です。
例えば、製造工程で使用している工業用油が付着した状態で高温の滅菌にかけると、
高圧蒸気により油が器械の表面に浮き出し、その油が焼け、器械の表面が変色してしまいます。
また、その状態のまま滅菌を繰り返すと、器械の寿命も著しく短くなってしまいます。
そのため、ご購入後初めてご使用になる前に、”油抜き”作業の実施を推奨しております。
油抜きとはその名の通り、器械から製造時に使用した工業用油などを抜く作業です。
油抜きには専門家が行う難しい方法から、簡単に行える方法まで、さまざまな方法があります。
ここでは一つの例として、簡単に行える油抜きについてご紹介いたします。
新品鋼製小物の油抜き洗浄方法(例)
Step_1
浸漬洗浄(40~50℃の酵素系洗浄液に1~2時間)
Step_2
用手洗浄および(または)機械洗浄 ※洗浄剤などが残らないように十分にすすぐ
Step_3
医療用潤滑剤の塗布 ※潤滑剤塗布ポイント参照
Step_4
滅菌・乾燥 ※水分が残らないように乾燥をしっかり行う
潤滑剤塗布ポイント
洗浄後は摺動部の動きが渋くなり、そのまま滅菌を行うと破損の原因となります。
必ず医療用潤滑剤を塗布してから滅菌を行ってください。
例:鉗子のBOX 部
例:円のみ鉗子のネジ部
例:剪刀のネジ部
例:ゲルピー型開創器のネジ部、ラチェット部
例:鋭匙鉗子のカップ摺動部、ネジ部